転職の軸の決め方 Q&A|「何が大事かわからない」を解消する7つの答え

転職の軸が決まらない・うまく言語化できない悩みをQ&A形式で解消。内定3社を全部断った失敗体験から学んだ軸の作り方を2回転職経験者が正直に解説します。

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4月の第3週、GW前の火曜日。

ドトールでホットコーヒーを飲みながら、私はぼーっと求人サイトを眺めていました。

「転職したい」という気持ちは確かにある。でも「どんな仕事がしたいのか」が全然わからない。

あの時の私が一番困っていたのは、「転職の軸」というものが何なのか、どう決めるのかが全くわからなかったことです。

ちなみに1回目の転職活動(27歳の時)では、軸が決まらないまま活動して、最終的に3社から内定をもらいました。でも全部断りました。「どれが正解なのかわからなかった」から。

内定をもらっておきながら、転職できなかった。今思うと、これが「軸なし転職活動」の末路です。

この記事では、転職の軸について読者の方からよく聞かれる質問に、正直に答えていきます。

自己分析で転職の軸を見つける


転職の軸についてよくある質問7選

Q1. 転職の軸って何のこと?そもそも決めないとだめですか?

転職の軸とは、「求人を選ぶときの判断基準」のことです。年収なのか、職種なのか、働き方なのか——「自分が転職で何を最も大切にするか」の優先順位です。

「決めなくてもいいんじゃ…」と思うかもしれません。でも私の経験上、軸がないと2つのことが起きます。

ひとつは**「選べなくなる」**こと。私が3社の内定を全部断ったのがまさにこれで、比較の基準がないから「どれが正解なのかわからない」になる。

もうひとつは**「面接で軸がないことがバレる」**こと。これ、意外と誰も教えてくれないんですけど。面接官は「なぜうちの会社に来たいのか」を掘り下げてくるので、軸がないと志望動機が薄くなる。複数の面接を受けると、うまく言語化できていない会社ほど落ちていく、という経験をしている人は多いはず。

転職の軸は「面接のための建前」ではなく、「自分が後悔しない転職をするための羅針盤」です。決めておいた方が、絶対にいい。


Q2. 転職の軸が全然決まらない。どうすれば見つかりますか?

軸が決まらない人に一番効くのは、「やりたいことを探す」ではなく**「やりたくないことを書き出す」**ことです。

「やりたいこと」は見つけにくいですが、「これは嫌だ」「これは絶対に避けたい」は比較的すぐ出てきます。

実際にやってほしいのは、以下の3ステップ。

ステップ1:「転職したい理由」を全部書き出す 今の会社の不満でいい。「残業が多すぎる」「評価されない」「やりたい仕事じゃない」「人間関係がしんどい」——思いつく限り書く。

ステップ2:それぞれの「反対」を書く 「残業が多い」の反対は「残業が少ない/コントロールできる働き方」。「評価されない」の反対は「頑張りが正当に評価される環境」。

ステップ3:出てきた言葉を「重要度」で順位をつける 全部が同じ重さじゃない。「年収より裁量の大きさが大事」「職種よりも残業のなさが大事」という形で、自分なりの優先順位をつける。

ちょっと話逸れるけど、この作業、最初は「何書けばいいんだろう」ってなるんですよね。私はカフェに2時間こもって、ひたすらノートに書きました。書き終わったらスッキリした。整理できていなかった気持ちが、形になった感覚がありました。

軸の見つけ方をもっと体系的に知りたい場合は、転職エージェントの正しい活用法でエージェントにサポートしてもらう方法も紹介しています。


Q3. 転職の軸、いくつ作ればいいですか?多すぎると絞れなくて困っています

理想は「絶対に譲れない軸2〜3個」+「できれば満たしたい軸2〜3個」の合計4〜6個くらいです(平均すると私は4個でした)。

全部が同じ重さだと絞れなくなるので、必ず「絶対譲れない」と「あれば嬉しい」を分けること。

私の場合:

絶対譲れない軸(これがない会社はNG)

  • 残業が月30時間以内(プライベートの時間を確保したい)
  • マーケティング領域の仕事
  • 転勤なし

あれば嬉しい軸(あると加点)

  • 年収が現職より100万円以上アップ
  • リモートワーク可
  • 少人数のチーム

求人を見るとき、まず「絶対譲れない3つ」をクリアしているかを確認。クリアした会社の中で「あれば嬉しい」でランキングをつける。

そうすると「迷う時間」が激減します。

「軸に合う会社がなかなかない」という場合は、転職活動のスケジュール感と期間の目安を参考に、期間に余裕を持って活動することも考えてみてください。


Q4. 軸と希望条件の違いがよくわからない。同じじゃないですか?

少し似ていますが、ニュアンスが違います。

「希望条件」は「年収600万以上」「フルリモート」「東京23区内」のような具体的な数字や事実。

「軸」はその背景にある「なぜそれが大事なのか」という価値観や理由。

たとえば、希望条件「年収600万以上」の背景にある軸が「経済的な余裕を持って生きたい」なのか、「自分の市場価値を正しく評価してほしい」なのか、「子供の教育費のために必要」なのかによって、選ぶ会社や交渉の仕方が変わってきます。

表面の条件だけ揃えて入社したら「なんかイメージと違う」ということが起きる。軸は「条件の向こう側にある理由」まで掘り下げたものです。

自己PRを作る際にも「軸」の言語化は重要で、「なぜそのキャリアを選んだか」を語れると面接での説得力が格段に上がります。


Q5. 転職の軸を決めたのに、面接でうまく言語化できません

これ、私も2回目の転職活動の最初の2社で盛大にやらかしました(書いてたら恥ずかしくなってきた)。

頭の中では「なぜこの会社に来たいか」がわかっているのに、言葉にするとスカスカになる。面接官の「なぜ当社なのですか?」という質問に、的外れな答えを返してしまった。

対策として効果があったのは、「軸→具体エピソード→志望先への接続」の3段構成で事前に言語化しておくこと。

例:

:「マーケティングの上流から顧客に携わりたい」

エピソード:「前職の事務職で営業サポートをしていた時、どの施策がどの顧客に効いているかが数字で分かるようになり、マーケティングに強く惹かれました。独学でSEOとWeb広告を勉強し始めたのがきっかけです」

御社への接続:「御社のデジタルマーケティング事業は、顧客の事業成長に直接関与できる領域で、私の軸とぴったり重なります」

この3段を事前に書き出しておくと、面接で「なぜうちか」を問われたときに落ち着いて答えられます。面接での答え方のコツは転職面接で受かるコツ10選でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。

面接で転職の軸を伝えるコツ


Q6. 転職の軸が活動の途中で変わってしまいました。これって大丈夫ですか?

大丈夫です。むしろ、変わるのは普通のことだと思ってください。

実際に求人を見たり、エージェントと話したり、企業の面接を受けたりするうちに「あ、自分はここを大事にしてたんだ」と気づくことがあります。軸って、活動を通じて磨かれていくものなんです。

ただ、変わった場合には2つのことを意識してほしい。

ひとつは「なぜ変わったのか」を言語化しておくこと。何となく変わったのではなく、「面接を受けた会社のカルチャーを見て、職種より働き方の自由度が大事だと気づいた」のように、変化の理由がわかると次の意思決定に活きます。

もうひとつは「変わりすぎに注意」。転職先を探すたびにコロコロ変わる場合は、まだ自己分析が足りていないサインかもしれません。初めての転職チェックリストで自分の準備状況を整理してみるのも、立ち止まるいいきっかけになりますよ。


Q7. 転職エージェントに軸を伝えたら、求人が3件しか来なくて困っています

軸が具体的すぎると求人が絞られます。特に「絶対譲れない条件」が多いほど、マッチする求人は少なくなります。

まず確認してほしいのは、Q3でお伝えした「絶対譲れない軸」と「あれば嬉しい軸」が分けられているかどうか。全部「絶対譲れない」にしていると求人が3件、みたいなことが起きます。

解決策としては:

  1. 「あれば嬉しい」を「絶対譲れない」と誤って伝えていないか見直す
  2. エージェントに「軸は保ちつつ選択肢を広げたい。どの条件が絞りすぎているか教えてほしい」と率直に聞く
  3. 複数のエージェントに登録して比較する(エージェントによって保有求人が違うので、A社で3件でもB社では20件、ということはよくある)

エージェント選びで迷っている場合は、転職エージェントの選び方完全ガイドも参考にしてみてください。


よくある質問

Q: 転職の軸の決め方がわからないとき、最初に何をすればいいですか?

A: まず「やりたくないこと・避けたいこと」を全部書き出してください。「やりたいこと」は見つけにくいですが、「嫌なこと」なら比較的すぐ出てきます。書き出した後に、それぞれの「反対」を書くと、自分が大切にしていることが見えてきます。カフェや図書館など、集中できる場所で30〜60分かけてやるのがおすすめです。

Q: 転職の軸はエージェントに最初から伝えるべきですか?

A: 最初から伝えた方がいいです。エージェントが求人を選ぶ基準になるから。ただし「まだぼんやりしている」状態でも問題なし。「こういう方向で考えているがまだ整理できていない」と正直に話すと、エージェントが一緒に整理してくれることが多いです。本文では触れなかった補足として、初回面談で「自分の軸を一緒に整理してほしい」と伝えるだけでグッとサポートが手厚くなります。

Q: 転職の軸が合わなくても、条件が合えば入社してもいいですか?

A: 「絶対譲れない軸」が合わない場合はおすすめしません。入社後に「やっぱり違う」と感じると、また転職活動を始めることになります。「あれば嬉しい軸」が合わない場合は、許容範囲で入社を検討するのはアリです。

Q: 転職の軸を言語化するのに役立つワークはありますか?

A: 「価値観カード」(転職本やネットに無料版あり)を使って自分の優先順位を視覚化するワークが効果的です。また信頼できる友人や家族に「自分の仕事における価値観ってどう見える?」と聞くのも、客観的な気づきになります。自分では気づけない強みや価値観を、他者の目線から教えてもらえることがあります。


追記(2026/04/22): 4月も後半に入りました。GW前のこの時期、「GW明けから本格的に転職活動しよう」と思っている人も多いと思います。でも軸の整理だけは、GW中にやっておくのがおすすめです。焦らずゆっくり考えられるGWは、自己分析のゴールデンタイムでもあります。「GW明けに動き出したい人」は、在職中の転職活動の進め方も合わせて読んでみてください。


転職の軸は、一度決めたら終わりではなくて、活動を通じて磨いていくものです。最初から完璧な軸を作ろうとしなくていい。「今の自分が一番大切にしたいもの」を、まず一つ決めることから始めてみてください。

大丈夫、なんとかなります。


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